やきものは陶器と磁器

磁器

やきもののうち、陶土と呼ばれる年度を良く練って焼いたものを陶器と呼びます。産地や陶器の製法ごとにいろいろな呼び名がありますよね。その地域ごとに個性豊かな陶器があります。陶土ではなく、陶石を粉砕して作った石粉を使っているものを磁器と呼びます。どちらも普段食器として用いられているので、日常生活に欠かせない存在になっていますよね。

陶器と磁器は性質が異なっているので、いくつかのポイントに着目することで産地や製法などの詳しい知識がない人でも、比較的簡単に見分けることができます。まず陶器ですが、爪で軽くたたいてみると、鈍くて低い音が聞けるはずです。光が透き通らないので、透明度は低めです。色合いは淡くて柔らかな点が特徴です。土でできている性質上、柔らかくて欠けやすいので、普段から扱いには気を付けた方がいいでしょう。吸水性が高いので、有色水分が原因のシミをつけないように、初めて使う前に水で浸しておきましょう。

一方、石を材料にしている磁器は手で触れるとツルツルしていて、軽くたたくと金属音がします。光が透き通る性質を持っているので、透明度が高い点も特徴です。ちなみに色合いは純白となっています。釉薬を使わなくても水を通すことはありません。

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陶器やきもの窯

窯

料理や生花、インテリア小物などにも使われる陶器ですが、土を焼くためのやきもの窯にはいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。江戸時代までは陶器を焼くということでは主流であったのが連房式登窯です。これは、斜面に複数のスペースを設けて、下でおこした火の熱を上のスペースまで通していき、スペースの中においた陶器を焼くというものです。おこした火から発せられる熱を、最大限に活用でき、大量生産をしやすくしています。

では現在の主流になっているのはどういうものかというと、ガスや灯油、電気などを用いた窯です。 こちらは複数のスペースに設置するのではなく、内側を耐火レンガ、外側を金属で覆った箱ののようなものを設置して、中にガスや灯油で炎を噴出させて焼きます。電気を用いる場合には、炎ではなく高温になるヒーターが取り付けられており、陶器を焼いていきます。薪でつけた火と違って、ガスや灯油、電気の熱というのは管理しやすく、焼きムラが出来にくいので、仕上りが大きく変わるということはありません。経験が少なくても扱いやすい仕組みとなっています。

安定して焼きたいということではガスや灯油、電気と言うのは良いのですが、薪で焼くと火がどのようになるのかわかないところもあり、想像を超えた作品ができることもあるので、芸術という観点からすると薪を使うメリットは十分にあります

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やきものである、陶器の保存

保存

やきものを専門的な言葉で表すと陶磁器と呼びます。このうち、粘土でできている陶器は吸水性と多孔性があります。食器として使う分には、釉薬の効果で水を通さないようになっているので、使っていて不都合が起こることはありません。しかし、吸水性があるということは普段から呼吸して湿気を吸い込みやすいということですから、保存の際には細心の注意を払わなくてはいけません。

ろくろ

その陶器が骨董品として価値がある場合もそうですし、これから長い時間使い続けていくうちに骨董品としての価値が出ることもあるでしょうから、将来骨董品としての価値を査定してもらう時のことも考えて、管理は正しい方法で行っておいた方がいいでしょう。

陶器の保存する時には、完全に乾燥させることを心がけましょう。もし洗った後に水分が付着したままだと、シミができたり、カビが生えることの原因になってしまうからです。保管場所に磁器も一緒に収納する場合は、両者がお互いの性質の違いからダメージを与え合う可能性が考えられます。できれば別々に保管するのが最良ですが、もし保管場所のスペース上無理な場合は、両者の間に薄紙を挟むことで直接触れ合わないようにすることがポイントです。

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