人気の陶器の洋食器

洋食器

陶器は粘土を原料にして作った焼物で、各産地によって使用される土や釉薬、描かれる模様に特徴があります。

洋食器に向く陶器として、まず岡山県の備前焼があります。鉄分のある土を使っており、茶褐色の地肌に焼きあがります。釉薬を一切使わず、1200~1300度の高温で焼成する焼き締めの技法で、窯の中で焼成されるときにできる火襷が見所です。土の性質や窯の温度変化によって赤身が強くなったり、金属音に近い音が出るほど固く焼き締められます。微細な凹凸によりきめ細かな泡が出来ることからビールグラスとしても重宝です。

佐賀県の唐津の土は砂目という生地の粗い土が使われていて、ざらざらとした肌目になるため釉薬を多めに施し、焼成後は淡く艶やかな灰褐色になります。代表的な絵唐津は素地に草木や花鳥等をあっさり描き、その上に透明な釉薬を薄くかけて焼きますと、描かれた線が茶褐色にあらわれるのが特徴で料理の盛り付けを邪魔しません。

山口県の萩焼は白い釉薬をかけるのが特徴です。萩の七化けとよく言いますが、使い込むほどに色や器の表情に変化が見られるようになります。丸い大皿をメーンディッシュに用いるのもよいですし、コーヒーカップや薄手のコップをウイスキーのグラスにするのもしゃれています。

大分県の小鹿田焼も洋食器として人気があります。その特徴は模様にあります。成形した半乾きの器をのせた台をけりろくろで回しながら飛びカンナというぜんまいのばねを使用した道具で模様をつけていくなど、窯によって異なった模様を生みだしています。小鹿田焼の大皿はみんなで取り分ける様に料理を盛り付けるのに向いています。