陶器ややきものの原材料

原材料

私たちの身近にある陶器、やきものの原材料は何か知っているでしょうか。自分ではとくに陶器など作ったことがない、ただ日常的に使っているだけという人でも、知識としては常識的に知っているかもしれません。材料は土です。土からできているのです。

土はもちろん固体で、ある程度の成型はできたとしてもそれは水分があるためです。水分が蒸発してしまえば非常にもろくなったり、あるいは細かい隙間が多くできたりして、私たちが日常的に用いる入れ物としての役割は果たせません。

ですが、土の中には高温に加熱すると粘り気のある液体のようにある程度の流動性を持つようになって、それぞれがしっかりとくっつくようになるととともに、その後冷えればそのままの状態で固まってもろさもなく、かつ隙間もふさがる性質を持つものがあるのです。この性質をうまく利用したものが陶器だということになります。

具体的にどんな土が原材料になるのかというと、主には粘土です。粘土はもともと粘性がありますから成型しやすいのはもちろんのこと、高温に加熱すると溶けたガラスのようになってお互いにくっつきあい、冷えるとそのままの形で固まる性質を強く持っているために、やきものの原材料として適しているのです。